制作方針/方向性の話
- のじ かのえ
- 9月27日
- 読了時間: 11分
めちゃくちゃ今更(2コンボ)なのですが、現在の制作物の方向性とかそういうものについてちゃんと書いておこうと思います。
「Aceで作っていたHarmonium、調和ノ物語を統合します」という話になってから、
「作品タイトルはHARMONIA HISTORIAになりました」
「AceからMZに移行します」
までは明言していたんですが、あんまり進捗を表に出さなくなって、「何やってる人?」状態なので。
進捗スクショを出さなくなったのは思うところあって出すのが億劫になってしまった、というのは前にもちらっと書いた記憶があるんですが、同時に方向性の模索しててそれを「進捗」と言っていいのかわからないものばかりだったというのも少なからずありました。
「やれる」「やれない」の実験、「やりたいこと」に対して何が必要で、何を使えばそれができるのか。「できた」として、それは現実的なのか。いろいろやりましたが、8割くらいは没でマジで進捗としてあげなくてよかったと思いました(ダメ人間)
マップなんかはちょいちょい上げちゃいましたが、遠景マップ系はほぼ没です。何かには使いたいですが、正直使いまわせそうなものはほぼない…
その間、並行して私が苦手な「削る作業」もしました。
削るうえで考えたことは、
わざわざ「わたし」がやる必要あるのか
わざわざツクールで突き詰める必要があるのか
削った分、どこに力を入れるか/力を入れる分、どこを削るか
この3つ。
1に関しては、正直「今更MZ移行感」があったので、いくら魅力的でもほかの人がたくさんやってることをあえて乗り遅れてやる必要もない。
2は遠景マップを没った理由でもあるんですが、「それをやるならわざわざツクールじゃなくてもほかの開発ツール使えばいいじゃん」が至極もっともだな……と、ようやく思うに至ったから。オクトラっぽいことやりたかったんですよね。でも、だったらBakinなりUnityなりに行けばいいのでは?という話で。いくらそこに時間費やしても限界があって、永遠に満足できないものに縋っていても仕方ないしな…という境地に至るまでに数年の月日を費やしました。ふつうはもっと早く気づきます。
3は今回の本題の部分というか。
結局のところ、BakinやUnityに行かなかったのは「ツクールが楽だから」なんですが、MZくんの「できること」の多さもまた侮れない。やろうと思えば割といろいろできてしまう。ただし、できてしまう分、今まで以上に取捨選択がきっちりできないと2のループに陥る……
ということで、「現在制作しているHARMONIA HISTORIAをツクールMZで落とし込むにはどうしていこうか」のまとめになります。
ざっくり概要
制作ツール:RPGツクールMZ
画面サイズ:1600*900
総容量 :1GBくらいには収めたい
フルHDじゃなくてHD+なのはマップの都合です。デカければでかいほどマップをでかくしなければいけなくなるので。じゃあ1280*720でいいじゃんという話なんですが、小さいサイズから途中ででかくするのと、大きいサイズから途中で小さくするのでは圧倒的に後者の方が楽なので暫定1600*900にしています。
マップ負荷が思ったよりかからないっぽいのでできれば1600*900のまま行きたいところ。デカい方が老眼に優しいって聞いた。PCには優しくありませんが。
容量に関してはMV以降の改悪で画像系統がpngしか使えないので、どうあがいても重くなるのは仕方ないんですが、現時点でAceで作っていた中途分よりは軽く収まっています。マップチップがいらなくなったり、その他いらないRTP系は削除済みなので、不要なものはザクザクごみ箱送りにしつつ、透過pngの軽量化も並行したいところ。
ざっくり内容
3編+のオムニバス形式。オクトラというよりはライブアライブのがイメージに近い。
ジオール編(旧・Harmonium)
アズマ編(旧・調和ノ物語)
カグラ編(新規)
当初予定にあった樹海編は、なんだか普通にジオール編に収まってしまった(?)ので吸収合併しました。代わりになぜか新規追加されたのがカグラ編。舞台が現代です。何がどう繋がってそうなるのか。きっと未来のわたしが素晴らしいシナリオで展開してくれるでしょう。
各編だいたい2時間~4時間くらいで回れると思います。Harmonium旧体験版で平均プレイ時間3時間くらいだったのにほんとか?って感じですが、シナリオチャート形式も一新したのでたぶんいけます。
最終的にはどれからでもプレイできる形式にしたいけれども、中途版等を公開した場合はたぶんカグラかアズマのみになると思います。Harmoniumは削ったといえど、なんだかんだ話が長いです。
●Harmoniumの変更点
●最序盤イベント以降、どのストーリー(地域)から攻略するかが自由になる。(固定シナリオ廃止)
∟最初からルーシェやホークスに会いに行けたりします。
●ソプラノが相棒化。一度加入したキャラクターは(基本的には)途中で抜けない。
∟コミュ障(?)の主人公に代わっていろいろナビゲート(?)してくれる。サガスカのイメージにちかい。
●シナリオの簡潔化
●調和ノ物語の変更点
●追加キャラクター
●シナリオの追加
●全体に共通する変更点
●フィールド探索主体
●マップの廃止
∟一部の町や探索ダンジョン的なものはあります。
●ランダム/シンボルエンカウント廃止
∟バトルはすべてイベントエンカウント(?)になります。
●エネミーレベル制に変更
∟仕様上、プレイヤーによってバトル回数が極端に変わる可能性があるため。
●イベント寸劇の廃止/イベントのスキット化
∟キャラクターごとの歩行グラフィックを廃止。
(いわゆるホコグラはフィールドを歩く主人公分だけ)
それに付随してマップ上のキャラクター同士の寸劇も廃止。イベント会話はすべてスキット形式。
ざっくりいうと、サガスカサガエメ式探索です。
こんな感じのフィールドを歩き回ってイベントに接触していくことでイベントが発生したり進行したりします。
バトルイベントはシナリオ上強制的に発生するものもありますが、それ以外は別に総スルーでも問題ありません。バトルバランスくんですか?そのうちわたしが頑張ると思います。
●おさらばした要素
主人公以外の歩行グラフィック(しばらくは素材で代用)
膨大な量の遠景マップ(一番大きい要素)
寸劇イベント組み(地味に面倒)
たった3つだけ?という感じですが、全部めちゃくちゃ大きいです……この工数が減っただけで他に割ける時間が何十倍にも増えました。
フィールド探索用マップについて
マップ廃止とはいえ探索用のマップは作らなければならないんですが、これはプラグインの力を借りてめちゃくちゃ簡単に作ることができます。使用しているのはUltra Mode7。これが出た当初、HD-2D的なことをやれるのでは?とも思ったのですが、むしろこれはサガスカ/サガエメのフィールド探索マップこそしっくりくる……!ということでいろいろ実験を重ねていました。
このプラグインの存在がMZに乗り換えた理由の一つでもあります。

床面はマップチップを貼ります。上の動画のように立体的に見せたいものはイベントとして設置する必要があります。これはテスト用に作ったものですが、ゲームを起動すると……

こうなります。
イベントの接触判定は通常のマップと同じなので、大きなオブジェクトほど歩行設定を工夫する必要がありますが、遠景ちまちまやるより断然早いです……エディタ完結なので……
(※現時点ではモックとしてインカネイトで作ったマップから切り抜きをしています)
動画内にもあるイベント接触時のウィンドウはトリアコンタンさんの行動目標ウィンドウを使って、マップ上にリージョンを敷いてイベント判定しています。MZくん、リージョン255もあるんですよ……Aceくん63しかないのに……63てなんだよ。
半面、MZはイベント処理速度が向上した関係なのか、Aceで通用した「ウェイト1の魔法」が全く通用しなくて、スイッチと変数の合わせ技で並列処理を作ったりなどしました。まだそのへんは手探りですね。
ざっくり計算ですが、カグラの必要マップ数は6、アズマも6、Harmoniumは20、と大幅に減りました。3編オムニバスでマップ数50もいかないのはすごすぎる。基本地域フィールド探索用のマップですが、一部拠点とかダンジョンはフィールドと同じ要領で探索できてもいいのかな~と思っているので、その辺を込々にした数字です。
Harmoniumは削ったといえど、なんだかんだ地域が以下略。
スキット形式について
thiropさんのTRP_SkitMZを使用して口パク/目パチのあるスキットにしています。
工数的なことも考えて、口パク/目パチなしでもいいのかも?と思ったんですが、結局目と口動かさなくてもポーズ差分は作るっていう……その過程で口パク/目パチ作ること自体は大した工数じゃないので導入しました。
一度設定してしまえば、めんどくさい入退場や暗転も全自動でやってくれるのでめちゃくちゃ楽です…
ただ、目パチも口パクも設定できるパターンが1ポーズにつき1つなんですよね。
止め絵の口や目の形状が時々かみ合わないアニメーションになってしまうので、その辺の運用には少し工夫が必要そう。
上にも書きましたが、イベント会話はすべてこれになるので、ノベルゲーにあるようなスキップとかログとか見れるようにしたいですね。
削った分注力したいこと
スキット用の立ち絵もそうなんですが、じゃあマップも寸劇も削ってその分このゲームはどこに注力するかというと、バトルです。
今のままだとだいぶサガエメなんですが……
共鳴ポイントとか独奏とか、音楽ネタに絡めた独自要素をいれつついろいろ詰めています。
とはいえ、PCゲーでそんなめんどくさい戦闘やりたくねえよという人は私も含め多いはず…どうにかこうにか頑張って、オート機能も実装…………できるのか、これ?

そしてもう一つ、戦闘モーションを少し頑張ってみたいな…と思っています。
Live2Dとかドットとかいろんな選択肢あると思うんですが、VroidをつかってBlenderでモーション作って、それを2Dスプライトに落とし込んで……というやつ。
一番時間かかっていた「実験」はこれだったりします。最初Unity使うとか出てきて頭抱えてたんですが、Blender単独でもどうにかできそう…
モデルはいろいろ考えてトゥーン調(アニメ調)にすることにしました。
Vroidの限界として、基本的にあらゆるものが板ポリで作られているので、回転させてみるとペラペラに見えてしまう特徴があるんですが、この欠点をカバーするなら厚塗りのほうが塗りの立体感でごまかしがききます。
でもまあ、「どうせ最終的に2Dスプライト化するしな……何なら貫通とかふつうに上から塗り足して修正するしな……」ということで、作風に合わせてアニメ調にしました。
←はカグラ編の榧のモデルラフ。
スキット動画と見比べてもまあまあそれっぽいところに落とし込めたんじゃないでしょうか。

あと、アニメ調だったらいろんな使いまわしがきくようになるんですよね。スキット立ち絵は手書き予定ですが、それ以外の立ち絵とかを描かなくて済む……!一度作ってしまえばこっちのもの…!
武器替えも持たせるものとポーズを変えたらおしまいなんですよ…便利すぎん?
主人公のみの歩行グラについてもVroidでモデル作って、Blenderで歩きと走りと待機のモーション作って、スプライト化して……という流れで作る予定です。これも撮影角度変えればいいだけなので一度作れば後が楽。
これを作っている最中にVroidのアプデがあったりして、懸念していた帽子キャラたちも作れそうな感じです。あとはまあ………ホークスだけはちょっと考えなくてはならないが……
ホークス以外にも一部のキャラクターはVroidに落とし込めるように一部デザインを変更する予定です。私のキャラデザが単純なので大半はどうにかなるんですが、セッカとかすでに怪しいんですよね。日向、氷室、サクヤもだいぶあやしい。モデリング泣かせなんだろうなあとは理解しつつもケープ的なものがないんですよね。腕の動きを考えると実装できないんだろうなあ…セッカはモック版でだいぶ妥協した感じのものは作れましたが、どうしようか。
今回カグラ組から作り始めたのは、Vroid見越して全員キャラデザしたからです。とりあえずカグラのメンバーは全員作れるので、作れるメンバーから進めていきます。
今回、カグラ編の榧でプレイアブルキャラクターに必要な素材(スキット立ち絵/Vroidモデル)を作ってみたわけですが、だいたい1週間強くらいでここまでという感じでした。
Vroidモデルはラフ状態なので、実際は1キャラ2週間くらいかかるのかな。毎日作業できるわけじゃないので、その時々の状況にもよりそうですが。立ち絵が結構時間かかります。榧はいろいろ実験しながら描いてパーツ分けしたせいもあるのだろうけど。
Vroidはもう少し慣れたら1日である程度作れそうな気はします。顔とかはある程度は使いまわせると思うんですよね。とにかく髪の毛!髪の毛がわからん!!もう髪の毛だけ委託したい!!!誰だこんな髪型にしたのは。わたしです。
髪についてる装飾系はいったん板ポリにテクスチャとして画像を貼るゴリラでごまかそうと思っています。ぶっちゃけ2Dスプライトにしたときに描き足せば以下略
今後の目論見
年内にバトルのベースは組み上げて動画にしたい!
各編で通常バトルBGMとフィールド探索BGMを変える予定なんですが、もうちょっと製作が進んだら依頼しに行きたい!
ボイスつけたい!
寝たい。
寝ます。




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